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かぐや姫の物語のフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
4.8
1歳半の双子も齧り付いて観ていたので、すごいと思った。

子を持って気づくことが沢山ある。教育テレビは釘付けでみるのに、大人向けのテレビは全く見向きもしない。子どもにはキャッチできる情報量が限られていてそれを超えるとただの雑音にしかならないのかな?となんとなくそう思う日々だった。

「かぐや姫」はその情報量というのが大変少なく、静かで、だからこそしっかりと聞こえる物語だった。
広がりを想像させるような余白が沢山の絵と、音楽はなく、自然の音と人々の会話だけ。会話も説明的な長々しいものではなく、生の短くインスタントな会話ばかりで見やすかったのだろうな。
時折ケラケラと笑っていた。

女として生きること。美しさや幸福の本質を突きつけられているかのようで苦しい。
でもいつも本質に問いかけてくれる。ジブリの物語にというか、私はそういう物語を求めている。ファンタジーだけでは生きていかれない。私は真理を求めている。

かぐや姫と再会した捨丸が、最も簡単に妻子を顧みず、「オレと生きよう」とかぐや姫に言っていたのはジブリだとしても許せん。と冷め冷めしてしまったが、それは現実だったのか、夢だったのか曖昧なままで終わったからよしなのか、、と割り切る努力をした。もしかしたら「オレと生きる」というのは恋とか愛とかそういうのを超えて??なの??とか深読みまでしたけど分からなかったからフルスコアにできなかった。
かぐや姫、人間の生きる地球は美しかったかい。
ただ季節とともに生きるだけの日々。
そんな人間の世界それが穢れていると言う月の世界は一体どんなだろう?と
「宝石の国」をまた読みたくなった。
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