平和を祈るヒツジくん

かぐや姫の物語の平和を祈るヒツジくんのレビュー・感想・評価

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
5.0
高畑勲監督の遺作。
1回目はよく分からんという感想でしたが、2回目見た時はラストで涙が止まらなかった・・・
ジブリを支えた高畑勲監督に感謝でいっぱいです……

①ストーリー
日本人にはおなじみかぐや姫。
昔話を聞くと「薄情だなあかぐや姫」と思っていましたが、ジブリはこの昔話を原典に沿ってアレンジ。
最初はカグヤの誕生を泣いて喜んだおじいさんも、権力者にすがるようになって、カグヤの気持ちをおざなりに変わっていった。おばあさんは母としてカグヤに接していた。
あと幼馴染がいたというオリジナル要素もまた良い。山の木々や花々が大好きだったカグヤ。ハイジを思い出してちょっと泣けます。
求婚してくる5人の権力者も、カグヤの無理難題に応えられず、1人は命を落としてしまいます。原典では記されていなかった、カグヤの心情がふんだんに描かれているのが良いです。
古典の教材に最適ですねかぐや姫。

②作画
タイムマシンに乗って平安時代の人達に見せても通じるんじゃないでしょうかコレ。それぐらい描写が徹底してます。
カグヤが屋敷を飛び出す場面は迫力満点!
「宮崎駿のジブリが好きだ!」となると受け付けない人もいるのがかぐや姫の作画。しかし見ないのは実に勿体ない。

③キャラ
やっぱり御門。キングオブアゴ。人を突き刺せそうな程鋭いアゴ。
「私がこうすることで 喜ばぬ女はいなかった」とパワセクハラ。こんな男イヤです。
あとカグヤお付きのふっくらした子も好きです。顔芸がいとかわよ。

2023年のジブリ新作が楽しみですね!