K

世界にひとつのプレイブックのKのレビュー・感想・評価

4.0
【ティファニーと夕食を】

序盤、双極性障害(躁うつ病)について、ぼくにはあれが「リアル」かどうかは判断できないけど、主人公・パットの様子のおかしさに「リアリティ」を感じた。ああいう人ほんとにいそうだよなぁっていう。

そして自分も何がきっかけであんな風になるかわからないなと想像してこわくなってしまった。人の心は時としてかんたんに壊れてしまうものなんだね。

だけどティファニーと出会って、だんだん変わっていくパットをみていると、映画の世界も現実の世界も変わって見えてくるから不思議だ。

きっと本当に大切なことというのは、目の前にあったとしても、見ようとしなければ見えないものなんだね。そういう映画だった気がする。

【過去を受け入れて前を向け】

ところで劇中に『雨に唄えば』のダンスを引用するシーンが出てきてハッとした。やっぱり自分の好きな映画が出てくると嬉しいもんだよね。

ダンスのシーンはどれも印象に残ったけど、なにより大会でのブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンスのダンスの上手くなさが絶妙でいいんだよね。あのリアリティもすごい。

さらに大会の結果発表からラストまでのシーンが、最高だったな。ロマンチックでさ。

そしてNFLファンとしては、アメリカ人の楽しそうな週末を垣間見ることができたことも嬉しかった。いい映画だった。おもしろかった。


【スコアと内訳】

スコア:4.0
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①脚本:0.8
②演出:0.8
③演者:0.9
④撮影:0.7
⑤音楽:0.8
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