リプリー

キャビンのリプリーのレビュー・感想・評価

キャビン(2011年製作の映画)
3.9
そこそこ映画が好きな人ならまあ見たことはある(ないしはタイトルくらいは知っている)人は多いと思う。
結構話題にはなっていて僕もレンタルではあるが見ていて、それなりに楽しんだ。
そして10年ぶりくらいの再鑑賞。
すると、結構な思い違いをしていた。
山奥のコテージにバカンスへ来た若い男女。よくあるスラッシャー的な状況ではあるが彼、彼女らは実は大きな組織の目論見によってハメられていたのだ…という設定は、ラスト周辺で結びつくと思い違いをしていたが、これはまぁ割と早々に明かされる。
問題はそこから。わけのわからないまま男女は、この状況に翻弄され、自分たちが何かにハメられていたことに気づく。そこでまあ、本当に楽しいクライマックスが待っている。
この畳み掛けは、今見ても心が踊った。大人数でみても楽しめる作品だと思う。
そしてその部分以外にも設定を存分に活かした遊びが詰まっている。「おい、なぜ入り口が空いてるんだ!」「(上の)許可なんか取ってられるか!」のくだり、打ち上げをしていると上層部からの不吉な電話がかかってきて興ざめ……なんてインサイドヘッド的なドタバタは、サラリーマンなら感情移入してしまうんではないだろうか。
あとは、いい意味でテキトーなJホラー描写も爆笑もの(もちろんハリウッドが今Jホラー的な演出を本気でさせたら下手なJホラーを凌駕するテクニックがあることは言うまでもない)。しかしながら、あの日本語はいかにもわざとらしく日本公開版だけ音声を差し替えてるのでは?と思ってしまった。

兎にも角にも、もしホラーが苦手でまだ見てないなんて人がいたらそれはもったいないのでぜひ見てほしい作品。