ちーくん

愛、アムールのちーくんのレビュー・感想・評価

愛、アムール(2012年製作の映画)
3.4
ミヒャエル・ハネケ作品。この気持ちは分からないなぁ自分には。長年寄り添った夫婦か最低でも妻や夫がいる身じゃないとこの気持ちは分からないんじゃないのと思ったけど、案外皆さん高評価で理解できるんだなぁと思った。多分それもこれも自分の人生経験が浅すぎるのが原因かな。介護も親とかだと金があれば施設に放り込めばいいやんってなるけど、夫婦だとまた違うんでしょうね。というかハネケがこんなに人間味溢れる作品を作ったことに一番の驚きを感じる。これ本当に「ファニーゲーム」を作った人間と同一人物か?この時点ではもう家庭をとにかく壊しまくるハネケではなくなったということなのか。解釈もなるべく提示してくれているし、過去のハネケと比べたらめちゃくちゃ優しい映画という印象を持った。まぁでも自分は過去のハネケ作品の気持ち悪い時間の流れ方が癖になって面白さを感じてきた頃合いだったから若干それを欲してた部分もあったかな。最後に一つ強調して言いたいのはアンヌ役のエマニュエル・リヴァさんが凄かった。85近くでこの演技力は凄まじい。自身に愛する人がいたり長年寄り添った人がいると、また違った感想になるんだろうなと思った。
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