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愛、アムールのkmkのネタバレレビュー・内容・結末

愛、アムール(2012年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ふと、重なる。身近にいた人たちが。
私はこの映画でいうと一度も登場することのなかった孫や、たまに来る娘のような存在で。何にもわかっていなかったな。

これは当人達にしか到底わかりえない問題で、それがたとえ血の繋がった家族であっても絶対にわからない。
毎日顔を付き合わせ、日々悪化する症状と向き合い、何一つ思うようにいかないのに頼る人もいない、その時間を共にした"二人"にしか。

何かのニュースで妻を介護して看取った旦那さんの、『本当に妻のことを考えたら殺していたかもしれない。』というインタビューを思い出した。

彼は妻を愛していた。自分のことよりも大事だった。
クローゼットで最期の服を選ぶ姿が胸に焼き付く。
あのシーンで彼の彼女への愛情のすべてが伝わる。

はじめてみた愛の物語のかたち。
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