Red

愛、アムールのRedのネタバレレビュー・内容・結末

愛、アムール(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

演出せずとも確実に神経を刺してくるハネケ。
固定カメラの顔の切り返しで表情を編む。見舞い代わりに送られてきたCDのピアノが不快であったり、無神経な介護に腹が立ったり、主観性を排した撮り方であるが、観客がアンヌの感情に"勝手に"寄り添うよう仕向けられている。
たまに顔を出す娘や他の誰も、真の意味でアンヌに接近していない。愛した家族介護をしたものにしか分からない葛藤と苦しみが解放というラストへ収斂する。窓を閉めきった部屋で鳩は飛び立つことが出来ない。ドアが開け放たれた伽藍堂の部屋で呆然とするエヴァが印象的である。
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