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愛してる、愛してないのtheocatsのレビュー・感想・評価

愛してる、愛してない(2011年製作の映画)
1.0
ネタバレ
夫婦の別れをアンニュイに描いた韓国映画

車中での会話と自宅での会話・荷物まとめ場面の二場二幕作品。


車の中で何気に別れを切り出す妻、それを静かに受け止める夫。

場面は自宅へと切り替わり妻の荷物まとめ、それを手伝う夫、外は雨が降り続く。

荷物をまとめながら妻には様々な思いが去来するようだ。時折妻の回想なのだろうか晴れの日の自宅シーンがはさまれる。

別れの理由が妻側の不倫であることが判明するが、夫はさして強く咎めるなどはしない。

「二人の最後の食事」となるレストランの予約を気にする夫。気乗りのしない妻。

ニャーニャー泣く子猫が敷地に闖入。グレーチングの隙間から地下階に落下するも大丈夫。猫を室内に入れる夫だが爪で引っ掛かれ猫は家の中に隠れてしまう。

子猫の飼い主夫婦が同じように闖入。家の中に上がりしばし居るも猫を捕獲できず帰宅。
外はますます雨が強くなり、各地増水で移動もままならず。

残された夫婦もお腹がすき、レストラン行きを雨で諦めたのか自宅で「最後のパスタ料理」を食べようと調理。
餌のアンチョビに惹かれ子猫が顔を出すが、それを捕獲もせず眺めながら一人物思いにふける妻・・・・END


エンドロールが流れ始め思ったことは「監督の首を〆たい」笑。
女性監督だといけないので調べたら男性監督。
そしてなんと原作は日本人女子。フーッ、そういうことか・・・・

まぁ仕方ない。こういう映画だって存在意義があるだろうし、自分も梅雨時という気候が適合していたのか波長が合ったのかストレッチしながら気長に付き合えたことは事実。

しかし、あまりにもアンニュイが過ぎてどこにも収束させずすべてほったらかし! 原作がそうだとしても監督までそれに付き合うこともなかっただろうにと恨みの一つも出てくるというもの。

細部も御座なりになっていて、レストランからの予約確認の電話に行きますと答えながら、キャンセル連絡をせず自宅でパスタを作る。
アンチョビなんて塩っ辛いもので猫を誘い、それをむしゃむしゃ食べさせ続けるなどどちらも言語道断!!
料理店を出せる腕前のはずの夫の調理手際が悪すぎて話にならない。それにあのパスタは絶対美味しいとは思えない・・・
そういう細部に抜かりがあると監督の手腕そのものが大味過ぎたとしか判断しようがない。


総評一つ星




住居が韓国における高級メゾネットマンションという設定なのだろう。
ガスコンロと電熱調理併設など贅沢とも言えるし無駄とも言える。
それでも雨漏りするのはおかしな話だが、手抜き建築は韓国でも珍しいことではないということなのか。最早どうでもいいことだけど。


◆追記:陳腐にはなるかもしれないがエンドは「・・・翌日か数日後には雨が上がり晴れ間がさす。車への荷物積み込みも終わりお互い軽く微笑みながら別れを告げる。夫は子猫を抱いたまま去りゆく車を見つめる(あの夫婦に譲ってもらい飼い始めるかもしれない)・・・」という感じならこちらもモヤモヤを一掃できたかもしれない。まぁ素人の思い付きはこんな陳腐レベルということですね(笑

002008
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