ドイツに出稼ぎに行っていた身寄りのないアリーナは、同じ孤児院で育ったヴァイキツァに会うために故郷のルーマニアに戻って来る。
しかし、修道院で暮らし信仰に目覚めたヴァイキツァとは、以前のように心が通わなくなり、アリーナは精神のバランスを崩していく。
固執した考えは、時には非情ささえももたらしてしまうように感じます。
2005年、ルーマニアで実際に起こった事件が描かれていました。
無神論者の私が言える事ではないのかも知れないが、宗教というものに縛られた人たちには、固執した考えを持っているようで、考え方の違う者,否定する者を悪と捉えている。
また、アリーナも信仰に目覚めたヴァイキツァのためとはいえ、固執した考えを持ってしまっている。
相反する2つ考えがぶつかり合えば、当然,数の倫理から悪と見なされたアリーナ。
これが公共の場なら行われる事もなかった儀式。
修道院という閉鎖された空間だからこそ起こった事件で、同じ悪魔祓いの「エミリー・ローズ」とは、全く違うものでした。