【2012 アーカイブ】
東宝本社試写室でスニークプレビューを見てきました。タイトルは「だいじょうぶ3組」。あの乙武洋匡さんが実際に3年間教員をした実体験を元にした小説の映画化です。
私は当時、乙武さんが教員になると聞いたとき非常に懐疑的に感じていましたし、この映画にも「ああ、あの乙武さんの映画ね」的な感じの印象で見始めましたが、いやいや、いーい映画でした。かなり感動しました。
まず実話に基づいている分、最近よくある過激な事件が起きちゃう学園ものとは違って、若い教師が直面する地味だけどリアルな教育問題に五体不満足な乙武さんが彼なりのスタイルでどう取り組んでいったのかが見所。
おそらく実際に行ったであろう研究授業風な道徳の時間などは乙武さんだからこそリアリティを持たせられた素晴らしい授業でした。
それでいて決して説教くさくはなく、全体の雰囲気としては映像・音楽ともに単館上映のヨーロッパ映画のよう。乙武さん本人の演技も、子役の演技も自然でわざとらしさがなく好感が持てました。
学校の鑑賞教室とかだけで終わりにしちゃうにはもったいない素晴らしい作品でした。
追記:その後、不倫問題などでだいぶ印象が悪くなってしまった乙武さん。残念だけど、封印されてしまうのはもったいない作品です。