【虚構(ニセモノ)の楽園】
園子温流の『映画に愛をこめて/アメリカの夜』はたまた『カメラを止めるな！』とも言うべき超カオス＆不条理エンターテイメント。過激な暴力描写たっぷりでお腹一杯。
マフィアのボス役の國村隼が高圧的で怖いよ〜。ウダツの上がらない星野源と凶悪ガールの二階堂ふみの怪演も素晴らしい。全編に渡り「滅茶苦茶でも面白けりゃそれでいいじゃないの！」と監督自身が開き直って撮った作品。その悪ノリぶりが凄い。
もはや過去作『自殺サークル』や『紀子の食卓』にあったネガティブで観念的なイメージはほぼ無い。全編ワチャワチャしたおふざけ任侠バイオレンス。三池崇史とはまた違った面白さ。
全編、隠し撮りっぽいゲリラ撮影がインディーズ映画的で、その辺の微妙なテイストがクセになる奇妙奇天烈ぶり。ゆらゆら帝国によるノイジーなロックンロールが随所に流れてそちらもベリグーだった。美しい。
園子温もこの映画までがピークだったんじゃないかな？🤔
