くろまめ

ハナ 奇跡の46日間のくろまめのレビュー・感想・評価

ハナ 奇跡の46日間(2012年製作の映画)
4.0
絶対感動する作品だな。っと、このアプリで知った。
このアプリ入れて良かったなー。



同じ『コリア』なのに、南北に分かれていて、今なお緊迫した状態を保っている。
そんな南北が1度だけ一緒になって卓球試合をした事があるって言うんだから、感動しないわけが無い!
しかも実話。


だいぶ以前、韓国映画の火付け役『シュリ』を観た時、南北の違いを初めて知って驚いたけど、今回の『ハナ』もとても上手く南北の違いを見せていた。



まず、立っていても着席しても整列していて、一切私語無しの北に比べて、南は自由だし、すぐ茶化す。
言葉遣いも、軽く呼び合う南に比べて、北は『同志』って必ず付けるし。
ニュースで見ている『北朝鮮』のイメージそのまま。
あの一糸乱れぬ統一感は年期が違うと思わずにはいられない。




私の好きな『リンダ リンダ リンダ』にも出演していたぺ・ドゥナが北の選手代表なんだけど、ゆるーい演技しか観た事無かったから、鋭い噛み付きそうな視線の強さに惚れ惚れした。
上手い役者だなー。



韓流ドラマでお馴染みのハ・ジウォンは南の選手代表。
この人って、ずば抜けて美人って訳じゃないのに、凄く綺麗に見える。
やっぱり目ぢからかなぁ。




最初はもろ南北のいがみ合いしてるんだけど、だんだん友情が芽生えて来る過程は分かり易いのに、やっぱりワクワクするし、軽く笑えるシーンもあるから、終始緊張しなくても良いのが良かった。



終盤の雨のシーンからは感動の嵐だった。
スポーツはやっぱり偉大だな!!と、思った。
ひとつの目指す高みには、国境も、歴史も関係ない。
勝ちたい!仲間と一緒に最高の試合がしたい!って気持ちで十分なんだよね。
そんな中に国のゴタゴタを巻き込むなんて、大人の都合でしか無い!



監督もコーチもスポーツマンシップに則った素敵な大人だった。
特に、キム・ウンス演じる監督の、ホテルでのセリフは格好良過ぎでしょう。
無駄に貫禄があるから、美味しい所持って行くなぁ。



「手紙を書く、電話する」そんな簡単なセリフが言えない。
それが全部無理だって分かっている。
これが永遠の別れになるって知っている「さよなら」は辛過ぎる。
死ぬ訳じゃないのに、もう2度と会えない。
そんな理不尽な事が南北では普通に起こっている。もちろん、今も。




何気ない自己紹介の名刺ですら、亡命の疑いが掛けられるなんて、横暴にも程がある。
家探しして勝手に荷物開けるのだって許される。
プライバシーなんて何処にも無いけど、それが北では通っちゃうんだから、理不尽だ。




個人的には中国の選手が如何にも強そう。って感じで感心した。
ラスボス感半端無かった。




この作品を探しに韓流コーナーに久しぶりに行ったら、ドラマシリーズDVDの多さに驚愕した。
逆に映画は『アジア枠』でひと棚に纏められていて、これだけ?って悲しくなった。
いくらドラマ需要の方があるからって、映画をぞんざいにし過ぎじゃありませんか?と言うどうでもいい話しがあった。



卓球って激しいスポーツだなぁ。と感心したし、リオ五輪では卓球をもっと真面目に観戦しようかな。と思った。




題名の『ハナ』は韓国語で『ひとつ』って意味らしい。
綺麗な言葉だなと思った。
少し前の日本で歴史的な統一があったなんて、ちょっと嬉しくなった。



感動したい!今日は熱い涙を流したい!って人にお勧めの作品!
くろまめ

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