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ハナ 奇跡の46日間のOASISのネタバレレビュー・内容・結末

ハナ 奇跡の46日間(2012年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

千葉で行われた卓球世界選手権。
そこで決勝へと進んだ南北統一チームの実話を基にした映画。
ペ・ドゥナちゃんと、ハ・ジウォンというかわいい&キレイなダブルスが見られる貴重な作品。

結論から言うと今年ベスト級。泣いてもうた。
随分大げさなBGMだ~とか、ちょっと話盛りすぎ・・・という点は否めなかったけど、十分に熱く燃えたぎるスポコン映画になってました。

まず、めちゃくちゃキャラの立たせ方が上手い。
キャラクターそれぞれの役割が漫画みたいにバシっと決まっていて説明いらず。
南北両方のキャラが定まっていて、コーチにも好感を持つレベル。
「卓球」という世界の中だけでも一つになりたいという思いが徐々に芽生えてくる過程も丁寧。
監視員の目を盗んで酒を飲んだり鍋を囲んだりという「JSA」的な描き方も上手い。

主演の二人が4ヶ月間に渡るトレーニングを敢行した卓球のスピード感や激しいラリーの応酬もアツい。
ほぼノーメイクでもかわいいペ・ドゥナちゃん。
汗まみれでも美しいハ・ジウォン。スクリーンに映えまくりでたまらん。

そして「卓球」というスポーツはネットに向かい合い相手と対立する構造だけど、それをまんま南北の軍事境界線に見立てて国勢を表すというストレートなメッセージ性もある。
登場人物それぞれの思いが一直線だから、その壁の障害がより大きく見えて感動を呼ぶし。
最後の別れのセリフに、「こういう時には’電話する’、とか’メールする’だとか言うものだけど、絶対に会えないと分かっている相手にはどういう言葉をかけていいかわからない」というのがあった。
そこから「コートの中では既に小さな南北統一はなされていたが、二人は再会の機会に未だ恵まれていない」というメッセージが流れて実際の写真が映った時に涙腺が崩壊してしまった。

なんだか一昔前のスポコンドラマを観ているようで小っ恥ずかしくもあり、BGM大きくして泣かしてやろうみたいなのも感じたが、アツさもあってグッとくるセリフもあった。

気になるのがタイトル。犬や猫が死んだりする動物モノ映画っぽくないか?

@第七芸術劇場
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