ゾロ

リンカーンのゾロのレビュー・感想・評価

リンカーン(2012年製作の映画)
3.5
2024年11月の大統領選挙に向けて
アメリカ大統領を学ぶ②

⚫︎第十六代大統領
エイブラハム・リンカーン
(1809年2月12日-1865年4月15日)
▪️任期期間
1861年3月4日-1865年4月15日
▪️政党
共和党 イリノイ州
▪️特徴
『奴隷解放の父』
『最も偉大な大統領』
南北戦争1861年4月12日-1865年4月9日
1863年1月1日 奴隷解放宣言 
1863年11月9日 ゲティスバーグ演説
1865年1月31日 憲法13条改定案批准
初めて暗殺された大統領
共和党初の大統領


冒頭にスピルバーグが時代背景を説明する

南部の奴隷制と北部の自由の対立から
始まった南北戦争は
1865年1月 南軍に敗北の影が迫る中
300万人の奴隷の運命は決まっていない
『戦争と共に奴隷制度を
 終わらせなければならない』
リンカーン大統領が直面した課題であった



リンカーンの最後の4ヶ月間
1865年1月〜4月に奴隷解放に向けた
合衆国憲法13条の改正案の議決に至る
票集めの交渉や政争が中心に描いている

永続的な奴隷解放に向けた信念や理想
戦争の犠牲になった人民への配慮と意義
家族との意見の相違と衝突
違う意見も相手を尊重し信じ決断を委ねる

こんな人物像がガッチリ描かれていて
非常に内容が濃く緊張感が途切れない

印影を使った画が印象的で
カーテンを開け光が入る演出は
よく見るけど、やっぱ好きだな
 人は光に希望を見るのかな?

そして、何より
【戦争の終わらせ方】を描いている

戦争で血を流した人
亡くなった人
未亡人、孤児になった人

彼等の為に終わらせるのではなく
彼等に意義を持たせる為の
戦争の終結が必要と説いている


目の前の利益ではなく
目の前の命ではなく
未来に生まれる子供の為に
可決すべき事案

色々と胸が熱くなる


ただ、奴隷制度反対と賛成の背景や根拠
政党の方針や特徴の説明が無いので
事前情報は必要かな

民主党 七代大統領 ジャクソン 
1828年発足 奴隷制度賛成派

共和党 反ジャクソン派     
1854年発足 奴隷制度反対派

両政党は英米戦争により
反連邦派アンチ・フェデラリストから分派



リンカーンは多くの語りで人を魅了し
説いたり同調したり想いを伝える一方
立場に関係なく対等の会話をする事で
自分の考えを見つめ直していた

印象的な語り

コンパスは正確に"真北"を指してくれるが
そこへ至るまでの 沼 砂漠 谷については
何も教えてくれない
障害物も考慮せず目的地を目指し
沼に沈むだけだったら
真北を知る意味は無い



ゲティスバーグでの演説での一説

 人民の人民による人民の為の政治

リンカーンの口からではなく
冒頭に彼から聞けたのは良かった


既得権益の放棄と脱却だからかな?
西郷さんの廃藩置県の苦悩、功績と重なった
改革を成し遂げる為の尽力と想いを学ぶべき

そして、既得権益にしがみつき不正をする
政治家や株主、経営者…同じ穴の狢と辟易する





2024.1.13 追記
劉明福さんの本を読んだら
南北戦争はアメリカの内戦で
台湾戦争は中国の内戦で同じという論理
分裂や一国二制度を乗り越え
統一した南北戦争を称賛していた
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