時代劇のコメディ化ほど難しいものはない。言葉使いやキャラ設定に融通が利かない。
清須会議ではしかと古語を使うキャラとそうでないキャラの使い分けを行っていたが、どうしても窮屈な印象は拭えなかった。
コメディに徹するならいっそのこと古語を全て無視してこってこての現代語にしてしまった方がよかったのかもしれない。
史実には逆らえないため見ている人に結果が分かりきっている。
これはコメディの基本である意表を突くことを封じられている。
ここも難しい点で、時代劇の形をとりながら一つのフィクション作品を作り上げた方が得策かもしれない。
このような歴史物の難しさをはたして監督は乗り越えられたのか?と聞かれると頷くことはできない。
作品自体は破綻なく綺麗にまとまっているが、ドタバタ要素もお笑い要素もひっくり返し要素も足りない。