けーはち

ライジング・ドラゴンのけーはちのレビュー・感想・評価

ライジング・ドラゴン(2012年製作の映画)
3.4
ジャッキー・チェン IN インディ・ジョーンズとでも言うべき『サンダーアーム』『プロジェクト・イーグル』の系譜トレジャーハンター“アジアの鷹”JCシリーズの本作。全身ローラースケートでの高速移動、富豪の庭での追走劇に始まり、幽霊船でのお宝捜し、アンティーク・ディーラーの美術品再生工場でのパルクールバトルや「椅子から身体を離さない」という勝利条件で接近短打の交錯が目まぐるしいカンフーバトル、スカイダイビング中の超高度命がけ格闘戦など、話は散漫だがテンションあげあげビックリドッキリアクション目白押し。メチャクチャ高価な財宝を巡る攻防戦の割に誰も死なず明るく牧歌的、最後も美術品を身体を張って守ったJCがライバルに認められアンタにゃ負けるよと爽やかに終わるコミカル活劇。ただこの頃から香港主導の映画にも大陸資本が入っており「帝国主義時代にアジアやアフリカをズタボロにして国宝持っていきやがって~、許せね~、美術品返しやがれ~」っていう欧米批判的なメッセージがほんのり見えるのが特徴。

ジャッキー自身は「本格アクションからは今作限りで引退」と語っているが、そうもいかず。今作ではクォン・サンウなどの若い俳優とチームを組んでおり、この流れでの活劇大作をやっていく方向性が出来あがって今に至ることに……。