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ハッシュパピー バスタブ島の少女の19のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告編を見て、きっと幻想的な物語だろうと思って鑑賞したら、どっこいストレートに少女の成長物語!お父さんがいないと怒って部屋に火を放っちゃう自由にまっすぐに生きてきた少女。ハッシュパピー。お父さんの死と、バスタブ島の死。ハッシュパピーにはどれも迫ってくることを感じ取っても、理解はできない。だから、マンモスみたいな巨大で強い獣が世界を壊すイメージを膨らませる。獣は凄い勢いで、海をも越えて迫ってくる。少女は怖い、どうすることもできない。そんな少女に死期を悟った父は必死でひとりでも生きろと、ハッシュパピーは強いのだと叫び、自分の病気も島へ迫る嵐をも威嚇し、つねに怒りに満ちている。酒浸りで、子供を危険にさらす父は一見、だめな人間に映るだろう。でも、自分にはもっとずっとハッシュパピーを守り続けたい、今のまま自由に生きてほしいと叫び続けているように感じた。だからこそ、少女は獣と対峙し、父の死をも受け入れ、さらに、父が望んだように、このまま自由に育つだろう。シネマライズにて鑑賞。
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