記録し忘れ⑮
めちゃくちゃ見応えがあった。
家族映画で、父親になるまでの話だから、父親に見えない福山を起用しようという是枝監督の発想がとんでもないなと思う。それと対象的なリリーさんと真木よう子のその辺にいそうな温か家族感との対比もすごく良くて、とにかくキャスティングで勝っている。
前半の何か冷淡というか、旧来の上流家庭感が出ている態度の悪さから、後半の葛藤ししっかり取り違えられた息子に想いを伝えるラストまで福山の演技の変遷が映画のテーマとそのまま繋がっているのもお見事。
ラストは誰かと語りたくなる解釈の余地を残す。安易に結論を出さない所がフェアだなと思った。