Avayette25

そして父になるのAvayette25のネタバレレビュー・内容・結末

そして父になる(2013年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

〇宮崎祥子
取り違えた看護師。

わざとやった。
不幸が自分だけでないように。
連れ子が懐かず子育てに苛苛で。
そもそも連れ子が居ると分かっていて
覚悟が出来ていなかった。

未成年者略取罪。
5年で時効。

〇輝
連れ子の息子。

今となり祥子の事を
自然とお母さんと呼ぶまでに。

それを受け止める良多。
自分に本質的に懐かない
琉晴が居る今の状況と比較して、
どこかほんの少し宮崎の
気持ち行動の経緯が分かったような。

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6年間育てた子供が、
病院で取り違えられた
他人の子供だったと知らされた
2組の夫婦を描く作品。

ストローを噛む癖が
雄大と琉晴で同じ。
恐らく良多は下品と捉えた。
また本来自分の子供である琉晴が
育て方によりこう育ってしまうのかと
実感したはず。

箸の持ち方も。
琉晴に教える良多。
お風呂でゲーム感覚でも教える。
流石 教育への導入が上手い。

子供達に人気で、
無邪気に子供達と同じ目線で楽しむ雄大。
こちらもこちらで、
子供の本質的能力性格を
良い風に伸ばす気がする。
変に内向的になったり
自分の思いを塞ぎ込ませず。

琉晴との接し方に戸惑うゆかり。

慶多の顔を見て
琉晴と名付けたのに
実際の慶多はもう慶多という顔と。
不思議なもんだなと雄大。

良多の両親でも意見は違う
母:育てに似る
父:血が大事
父の意見に同意する良多。

ゆかり:
成長して似なくなっても愛せますよ。
似てる似てないにこだわるのは
子供と血の繋がっていない男だけ。

良多主導の下
交換することに。

自分の子じゃないと分かった時
(ゆかりに対して)
なんで分からなかったと、だけでなく
"やっぱり"そういう事かと言った良多。
自分より優秀じゃない事が
信じられなかったからでしょとゆかり。

無銭乗車など駆使しながら
自分で家に帰ろうとする琉晴。

慶多は軋轢比較的無かったのか
斎木家に良多が来た時も出て来なかった

敢えて会おうとしていなかった様子。

カメラで両親を撮っていた
慶多の愛などにも改めて気付き
良多は交換をやめる事に。

あくまで
血縁上の繋がりが大事だと
思っていた慶多が、
自分の体験を通して
考えを変えていく様子が描かれていた。

育て方 生きる道で
学力その他にも大きく影響。
人生を変えてしまう。

育つ環境によって、
"それっぽく"染まる事になる。
いくら遺伝の影響は大きいとはいえ
金銭的文化的に恵まれた環境で育てば
基本的には学力も上がりやすいだろうし、
非認知能力も育ちやすい。
特に赤ちゃんの頃からなら
尚更影響は大きいだろう。

一見すれば恵まれているのは
野々宮家であるが、
斎木家で育った琉晴は幸せそうだ。
幸せは主観。

しかし
今はゲームなどばかり自由で楽しそうだが、
成長して反抗期も来て
恵まれない事に嘆き腹を立てる事も
可能性としては全然ある。
これは将来まで見ないと分からないこと。
野々宮家の遺伝があるので
学を伸ばそうとする本能が働くのに
環境が整っていない生活に
苦しむ事は有り得る。

子供達も大きくなり全てを知ったとして、
客観的に自分達の状況を見つめ直し
どう思うか。
受け入れられるのか。
それで寧ろ良かったと思うか。

遺伝や生育環境に左右される人生。
何を持って幸せと思うか。
複雑で難しい問題。

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考察ブログを参照。

良多の事を産んだ実の母親は
良輔のギャンブル癖と
亭主関白な態度に耐えきれず
離婚してしまったのではないかと考察される。

その後に義理の母である
のぶ子と再婚したのでしょう。

しかし、
良多は義理の母である
のぶ子の事を
お母さんと言った事が一度もない。

劇中では良多が
故意的に取り違えをした看護師の部屋に
怒鳴りに行き看護師の継子が出てきて
仲裁に入られ血が繋がっていなくても
親子として成立している事を
見せられて帰宅する。

その後にのぶ子に電話して
お母さんと言わなかった事を
良多が謝ろうとするが遮って
「もう昔の事は忘れたわ~」と言う。

このようなのぶ子の優しさと
一歩引いた性格だからこそ
良輔とうまくいっているのだと思われる。

実家は小さいアパートの一室。

のぶ子はパート勤めで良輔も病気の様子。

良多は実家が貧乏だったからこそ
裕福な生活に憧れ
自分の親を反面教師にして
仕事で成果を上げたのだと考察される。
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