ごん

そして父になるのごんのレビュー・感想・評価

そして父になる(2013年製作の映画)
3.7
もっともらしい見方をしているのかわからないが、気になる点なるほどと感じた点はいくつかある。

まず、出生時には、取り違えた子どもを実子として認識し、それで出生届を出し戸籍に入れた。もしその前提があって、親たちが子どもを交換したいと言うのならば、二人の子供は本来の産みの親のもとへ帰るにしても、「養子」となり、特別養子縁組を成立させるべきなのでは?と直感的に捉えてしまった。この作品では里親と捉えて良いのかな?
そして、この子たちが過ごしてきた6年間は何だったの?って話。大人たちの葛藤も可視化されていて、汲み取ることはできた、が、子どもが生きる権利は子どもにしかない!大人のジレンマや苦難の解消のための手段じゃない!生きる上でお父さんとお母さんと過ごす時間は子どもたちにとって1番大切で、その複雑さを理解はできなくとも認識できる能力がある幼児という段階で、交換するという意見があるなんて信じられないと感じた。

家族の形はたくさんある。というか、形というもので括ろうとしている時点で、狭い視野でしか家族を捉えられてないのかもしれない。
日本は、戸籍がある以上、血縁主義は薄くならないんじゃないかと思う。一概に原因がそれだけとは言えないけど、自分自身の無意識的な意識も、自己責任の風潮もさまざまな部分で私たちがもつ価値観と繋がる部分はあるよね。

自分が、特に子どもの福祉について、考えているあまり、子どもたちの見え方に思いを馳せながら観ていた。

キャンプでの集合写真、斎木家は低く屈んで、子どもたちと同じ高さにいたな〜
子煩悩なお父さん、いいな〜
(⬆️是枝監督の罠にハマっている?)
ごん

ごん