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そして父になるのcmkfilmaniaのネタバレレビュー・内容・結末

そして父になる(2013年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

二つの家族から生まれた子供を病院側が取り違えたのが発覚し、交換するという選択肢を迫られた家族の物語。結局家族は血のつながりで決まるのか、それとも一緒にいた時間や絆が大事になるのかがこの映画では問われています。結局監督はどのような答えを出したのかはっきりは映画の中で語られていませんし、いろんな人が違う意見を持っていて当然なのですが、個人的には最後にけいたくんが発した質問が鍵だと思いました。けいたくんは最後に「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」と今までの6年間の父親に聞くのですが、それに対しての父親の答え「へー、知らなかった」。それが蜘蛛だったということを知らなくても、スパイダーマンは誰もが知るヒーローであり、そこには確かに特別な力を与えた蜘蛛の毒が流れている。誰に育てられようと子供には親から受け継いだ血が流れており、まず産んでくれたことに感謝しつつ子供には子供の人生があって、産みの親でなくてもその成長を支えるのが「親」であるということを学びました。

ラストに近ずき今までの父親とけいたくんが柵を挟んで同じ方向に歩いているシーンがあり、最後にその柵が終わり二つの道が一つになって父親はけいたくんを抱きしめるシーンがあるのですが、これがすごく印象的でした。
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