真っ黒こげ太郎

クロニクルの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

クロニクル(2012年製作の映画)
5.0
予告編を見て何となく気になった映画だったが…。

…まさかここまでグッと来る上に切ない映画だったとは…。



突如として超能力を身に受けた3人の高校生。
彼らは超能力ををキッカケに仲良くなっていき、超能力で悪戯したり、空を飛んだりと遊びまくる!!!

しかし、超能力を得た1人で、力を一番使いこなしていた内気な性格のアンドリューが様々な要因でどうしようもなく追い詰められてしまい…。



突如として超能力を手に入れた3人の高校生の歓喜や転落を描いたPOV形式のSF青春映画。

正直、本作に関しては今まで気にも留めてなかったんですが、適当に見てた某動画サイトで本作の予告編へのリンクが偶々出てきまして。
「なんだこれ?」「結構前の映画なのに、何でリンクが出たんだ?」と思いつつもテキトーに再生して観たら、何となく気になって。
(個人的には、「パワーレンジャー(2017)」、「アース・トゥ・エコー」、後「ダークサイド 悪魔の力を手に入れた男」とかを思い出したりして。)

そういうわけであんま期待せずに観てみたが…



これが滅茶苦茶面白かった!!!でも切ない…。

お話は上記の通り、「たまたま超能力ゲッツした高校生達が超能力で遊びまくるけど、色々あって友情が崩壊したり暴走したり」的な内容で、要するに藤子・F・不二雄のSF短編集でありそうなお話。(どんな話やねんw)

本作は全編にPOVショットで構成されているが、全体的に観やすい上に、超能力が上達したり超能力を活用したりして遊ぶ場面なんかも実に楽しい。
超能力でカメラを浮かべて撮ったりするのも面白い!

そして彼らの青春ドラマも凄い面白く「超能力で仲良くなる件」とか、「超能力を無駄遣いする楽しさ」、「友情が一気に崩壊してく件」等どれも上手く描かれていて面白かった。


登場人物のキャラやドラマもしっかり描けているが、…個人的には後半のアンドリュー絡みの場面は特に切なかった。

ネタバレになるのであんま書かないが、いじめられっ子で内向的な自分はアンドリューに感情移入しまくって観てた。
(童貞捨てたり、父親に虐待されたりはしてないけど。)

後半、母親を気遣ったり、いじめっ子相手に仕返ししたり、放っておいてほしくて暴走する下りは他人事に思えなかった…。

それだけに。最後は切なかった…。


相変わらずまとまりのない文章になっちゃったが、青春ドラマとしても、超能力を描いたSF映画としても凄い面白かった。

個人的には、かなりグッと来た素晴らしい作品なので、観てない方は是非観てほしい。

超オススメです。