このレビューはネタバレを含みます
ゴシックとロリータが拮抗し血を吸うシリーズ番外編のよう。冒頭からして鞄に西洋人形をつけたロリコン金田一が遺影からして異様なロリータ鈴子の寺山ワールドな葬列に遭遇。シュール極まりない。アメリカでポーのようにヤク中で野垂れ死にしかけていた金田一も気分だし。ニコラテスラのトンデモ科学実験のような殺人装置と化さしめられた旧日本家屋のハナレは軍部による原爆開発を象徴しているのか。犯行動機までロリコンは底無しの絶望アメリカン和ゴシック。陰謀論まみれの世界で辟易の今の自分には最大の癒し作。