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アンハサウェイ/裸の天使のtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

アンハサウェイ/裸の天使(2005年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2005年作品
日本未上映

原案 : 脚本家 Jessica Kaplan が、1995年に書き上げた「The Powers That Be」

脚本家 Jessica Kaplan は、西海岸サンタモニカの Crossroads School の4年生(当時17歳)

公開経緯は、ロックグループ「REM」のリードボーカルシンガーである、Michael Strip が率いる制作会社、Single Cell Pictuers で3番目に制作された映画。

LA富裕層のhigh school life をユニークに描いた脚本が、New Line Cinema にて買い取られ公開。

半自叙伝となっており、下記のようなインタビューを残しています。

LA Times誌 : on 1995-02-23 12:00 PT

ロサンゼルス中南部のギャングスタ ラップ ミュージック シーンに参加しようとする、ビバリーヒルズの高校生たちを描いたストーリーです。

富裕層の高校生男女たちの逃走が、結果、悲劇を生むと、若い男性教師が、脚本を書いたヒロインにより、思いもしない展開が引き起こされた、悲劇的なクライシスにまつわるストーリーです。

「自分たちの独自文化を持たない、LAの上流階級の10代の若者たちの話です。
彼らは他民族の文化を取り入れようと(真似てい)します」とカプランは言います。

「矛盾した表現と思う、白人ヒップホップ カルチャーのようなものです。
. . . もし加筆出来るメッセージがあるとすれば、「独自の文化を其々に手に入れよう」ということではないでしょうか。」

生涯ロサンゼルスに住んでいる若い脚本家(カプラン)は、映画の授業はいくつか履修したことがあるが、脚本の書き方については、あまりトレーニングを受けていないと言う。

彼女は現在、「Powers That Be」の書き直しに取り組んでいます。

「私は現実のストーリーの、ありのままを率直に書きました」と彼女は言います。

「作品構成について深く考慮しなかったのは、それがまさか作品がされると思っていなかったからです。

今、私はいくつかの構成などをを入れ直していますが、実際の原案ストーリーを変えているわけではありません。」

Stipe と共に Single Cell を運営し、映画の共同プロデューサーである Sandy Stern は、この映画の予算は約 500 万ドルであり、スタジオの全員ができるだけ早く公開したいと考えていると述べています。

早ければ今秋にも制作に入る。

「1995 年に今、何が起こっているか?が、重要なので、この作品の完成を漫然と待つのではなく、今すぐ切り出して作品化したいと思っています」とスターンは述べています。

「そして、この作品化はとても特別な素材なので、監督といくつかのスター演者を、出演オファーし獲得するのに、何の問題も全くないと確信しています。」

スターンは、
ヒロインにはアリシア・シルバーストーン、
若い教師にはスティーブン・ドーフ、イーサン・ホーク、クリスチャン・スレーターなどのスターを検討していると語った.

10 代向けのスレーター映画「Pump Up the Volume」を制作したスターンは、この映画を制作して以来、高校向けの脚本が無数に送られてきたと語っています。

そして、カプランが書いたものに匹敵するものはありません。

「40 歳の脚本家にこのような作品を書かせるわけにはいかないことは十分承知しています」とスターンは述べます。

「この若い女性脚本家は、とてもユニークな脚本スタンスを持っています
- それはとても本物でリアルです。

それは彼女特有の世界観であり、彼女は他の誰も真似ができなかったように、私たちをそのストーリーへいざなってゆきます。
これが今日の現実のhigh school life なんです。」

カプランは、他の脚本を書く仕事でいくつかの契約を結んでいると言い、大学全体でそれらが作品化され、仕上がることを望んでいます。

彼女はニューヨークの大学進学を志望していましたが、現在はロサンゼルスに滞在する予定で、おそらくパートタイムな通学になるでしょう。

そして、彼女が若き脚本家活動を通し得ている全収入はどの位の額ですか?

カプランは、非常に多くの手続きがあったため、「パワーズ・ザット・ビー」からどれだけ稼いでいるかさえわからないと言いますが、

おそらく6桁(数百万USドル, 約1億数千万円以上)の、割り合い低額のpayであることを伝えてくれました。

そして、その収入はすぐに、彼女の脚本家としての執筆費用に還元されると彼女は言います。

「収益で、何か買いたい、とか、したいとかいう壮大な思いは何もない」と彼女は述べています。

「私は多分、その収益を活用し、私が本当にやりたいことである、ユニークなインディペンデントな映画を作り、監督職をすることを目指すでしょう。

今はひたすら目の前のこの映画に集中するつもりです。」

--
Vanity 誌 伝 :

訃報 : 脚本家 ジェシカ・カプラン
ロサンゼルス、CBSテレビジョンシティーからそう遠くない、フェアフェニックスエリアの、
アパートに飛行機がクラッシュして、飛行機事故にて、6月6日金曜、亡くなりました。

享年 24歳。事故原因は究明中です。

on 2003-06-09 07:.14 p.m. PT

作品は、ご両親のクレジットとして保持されます。
葬儀は、金曜の午後3時、
Kehillat Israel, 16019 W. Sunset Blvd., Pacific Palisades で追悼ミサが営まれます +

--

ストーリーとしては、どこか稚拙でも、また、バッドエンドのぶつ切り感もあり、
チープと酷評を下す人も多いのかなと思います。

考えてみるとJKが書いたナマのハイスクールライフが1億円以上の値が付いて売れても、支払いが低額とされる、
映画ドラマ産業のただなかに、成長途中の、有能な若き才能ある、脚本家が、事故死してしまったという悲劇は、誠に切ない。

多くの映画ドラマ制作産業に身をおく、多民族国家の、アメリカ西海岸で、この訃報は、大きな才能の損失であったことは言うまでもない。

そこに、アンハサウェイ始め、一肌ぬぐ女優陣含め、多くの追悼と、儚い青春や、
若さ故のチープなスリルを、

この他民族性、言語や文化の違い、富裕層と貧困層の地続きなのに、立ち入れない現実的な、区分け、
稼ぎ方、暴力により人の思いや行動をねじ伏せす、銃社会、訴訟ビジネスとカネ。

真実を他所に、現実なのに、そこに、無いものねだりや、差別心と裏腹に、
他文化の異質性に感じる、憧れや、誤解、誤読。

それ故に浅はかな行動で、反撃に繰り出しても
現実に見たのは、銃のスコープの向こうに

言語や信教や肌の色や、貧富の差はあれど、

貧困はインドにあるのではなく、
このロサンゼルスのすぐ西のスラムエリアにあるんだよ、知らないのかい?

そんな、
言わば、女優気取りな、映え気にする女子校生らの、白人文化圏の中で、親やボディーガードに守られ切って、退屈と暇潰しに、

下層民を嗜める、大人になりきれていない高校生の男女らの、ギャング気取り。
白人ラッパーは、エミネムを煽るかのようで

全くの別作品の、エミネムの自叙伝、「8miles」の
裏返し版のような作品。

白人側から見た貧困層。人種差別排除やBlack Lives Matter 運動もあってか
ヒスパニック系ギャングらとの、つるみや
仲間割れを描いた。

比較文化論的な視点や、
多民族国家に於ける、teen agerの、銃や自殺の問題、sexやドラッグ、パーティ文化や
音楽、信頼関係、街の経済の在り方を
若い目線で切り取ったように観ることも出来、
単に、酷評を下すのは、いかがなものか?!

邦題、残念感が有りますね。

日本で日本人としてエロスを求めたら、日本では非合法なAV ストリーミングも横行してる現代で

Rating : XXX (トリプルX, 成人指定)されてないんだもの、期待する方が阿呆だと思いますよね。

本国USで別物を観たらいいんでないの?成人なら、それはそれらで否定しないし、
モロダシのモノホンなのは鑑賞は個人の自由な訳で。
そこの期待外れを評に入れるのは、ハイスクールkids より低俗かなと、少し呆れた。

原点は脚本家の亡くなった後にも、書き換えされ仕上げられ、
本作「HAVOC」として作品化され、陽の目を見た形に仕上がった。

JKの嘘と、悲劇のヒロインごっこが、法廷の裁判にまで至り、後に引けなくなって、メンタル病むフリの子もいれば

カプランにあたる、主人公のアリシアが、
残酷だけど、大人の観点から、
レイプではなく、ギャングに抱かれに行った、
富裕層の子女として、
この告白がいかほどにショッキングで、馬鹿げているが、それでもチープなスリルを、求めたいほど

両親は不仲で不在、居場所の無い、親の居ない大邸宅、
豪華な堅牢な高級外車、
申し分のない、彼ピやkiss & sex。

どれにも刺激が無くなっている若者をリアルに描き、ノリとイキりだけで
スラムに、反撃に打って出ても、
そこも貧富の差はあれ、

血縁で細々と、程の低い世界であれ、
赤ん坊の命だけは助けてくれ!という

懇願の現実に、向けた銃口の愚かさに気付き
半泣きで、逃げる。

かたや、力技でねじ伏せ、思い知らせようと
富裕層街へ車を走らせる、貧困層の薬の売人らは、
富裕層地域の警察に、

ビーチに行く道を迷ったと言い訳が出来、
ホールドアップを、手を下げる赦しを得たかわりに
二度とこの地域に来るな!という、

貧困層はスラムに居ろという、現代の地続きのデバイド。
よく描いたなと思います。

銃を手にしない、平和ボケには分かり得ない世界が、有るんだなということや
まだリアルなストーリーを期待したいその脚本家が24歳の若さで亡くなられ、

続きがもう無いという、私たちの才能の喪失感を、
エンドロールにて、
Dedicated (〜に捧ぐ)として、カプランの名前が
クレジットされている。

楽しむというより、どう受け止める?と
人の本質に突っ込んでくる時の、

若者の有りようを、同級生として、或いは、親の年齢として、
他人の職業として、経済的階級の別の観点で
どう捉えるか?が試される作品に仕上がっている。

ジェシカ・カプランが描きたかった、刹那のハイスクールライフが、
傍観者であり、若者映画を自叙伝的に描く、動画編集者撮影者視点で、

意見しないように描かれていて、
撮影界隈に身を置く者の端くれとして、
多くの気付きや学びを得た。

ご冥福を祈る +

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監督:バーバラ・コップル
原案・脚本:スティーヴン・ギャガン
脚本:ジェシカ・カプラン

製作:スチュワート・ホール、ジョン・モリッシー、ジャック・F・マーフィ
製作総指揮:サミー・リー、アンドレアス・グロッシュ、ジョナス・マッコード、アンドレアス・シュミット

音楽:クリフ・マルティネス

プロダクションデザイン:ジェリー・フレミング
撮影:クレイマー・モーゲンソー
編集:ナンシー・ベイカー、ジェリー・グリーンバーグ

製作費 : $9,000,000 USD
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