監督さんへ
こんにちは。
あなたが製作した“HAVOC”って映画見ました。
まあ、なんかさ。
難しいよな、作品をつくるって。
表現するって、受け手には分かり得ない苦しさがあるよな。
こんなんで評価されるわけないって、眠れない夜を何度も過ごしたんだろ?
現場で威厳ある風な態度装ってたけど、カチンコ持つ手はブルブル震えてたんだろ?
でも一方で、アン・ハサウェイの裸体を撮る時はなんだかんだ興奮しちゃったりしてさ。
まあともあれ、共感できる。その苦しさすごいわかる。
でもね、ごめん。
この映画やっぱおもしろくない。
何がしたいのかぜんっぜんわかんない。
広げられた風呂敷は何年も洗濯してないみたいにシワッシワで、ラストにかけてその風呂敷は畳まれたってより乱雑に潰されてた。生地に印刷されたアン・ハサウェイは美しいのに、しわくちゃすぎてそれどころじゃなかった。
ただ、そのシワを俺に示してくれてありがとう。
それら一つ一つを、アイロンで余すことなく伸ばして出来上がった俺の作品が世を震わせる暁は必ずくるだろうから。
だからって⭐︎5はつけれないけど。