みーたん@映画初心者

箱入り息子の恋のみーたん@映画初心者のレビュー・感想・評価

箱入り息子の恋(2013年製作の映画)
4.0
マグノリアのトラウマ級のカエル地獄から一夜、箱入り息子の恋で口直しをしようと思ったらまたカエル。なんだかカエル映画ばかりです。

35年間彼女なし昇進なし定時にまっすぐ帰ってお金は使わない。
結婚は面倒だから。一人で老後を暮らすお金は貯めてるから。
そんな星野源さん演ずる「アマノ君」の甘酸っぱい初恋……かと思いきやなかなかロックな恋。

夏帆さんの等身大な演技と、星野さんの歩き方から笑い方まで気持ち悪い(とっても褒めてます)演技のミスマッチが、二人の純粋な恋を際立たせていると感じました。

大して動かず芋虫を食むカエルが水槽の壁を登る。
ナオコさんのために爆走するアマノ君とのリンクが良かった。

ラストのほんわか感が好きです。
子離れしてない双方の両親はきっとまだ彼らを許してないと思うけど(特にナオコさんのお父さん)、それでもきっとふたりはこれからも不器用ながらも繋がろうとする。そんな優しいラスト。

きっと二人はいつか上手くいって、めでたしめでたしなのでしょう。あのカエルは暗にそれを示していると私は信じています。
それまでに何回アマノ君は病院送りになるのかはわからないけれど(笑)
最後のお父さんのセリフじゃないけれど、何だってやったこともない奴にはその人の気持ちなんてわからないし、結果なんてやってみなきゃ、わからないのだ。例え親であっても。

この映画のベストシーンはアマノ君のカエルのモノマネ。
「これ小さい方」と舌を鳴らす顔は演技とは思えないほど自然で、猛烈に可愛いです。