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15歳、アルマの恋愛妄想のgigigiのレビュー・感想・評価

15歳、アルマの恋愛妄想(2011年製作の映画)
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のほほんと、シュールな感じで私は嫌いじゃなかった。
アメリカだったら、もっと下品な面白さをぐいぐい出してきそうだけれど、この映画はゆるりと、映像に水色のエフェクトがかけられていたように、「コメディ」ってジャンル自体にもそんなエフェクトをかけたような笑いだった。
役者たちの田舎っぽい顔、その中でもやっぱりヒロインとその恋する相手の子はちょっと大人びてて余計引き立てられてた。みんないい顔だった。
ストーリーはまあ、思春期の子供たちの映画ではありきたりっちゃあありきたりだったけれど、所々にあるシュールな笑いの散りばめ方がミニシアターらしさが漂いまくってて良かった。
肝心のアルマの(子供っぽい、しょうもないものなんだけれど)妄想部分や、死刑反対!とか叫んじゃう、薄っぺらい政治に対する考え方(今で言う意識高い系な)とか、いかにもガキくさくて生々しかった。
子供の考えるこたぁこんなもんだよ、と。私もあんな妄想したよ、と思い出してちょっと小っ恥ずかしくなる。
ラストの男の子のお返しや(あの行動をするに至るまでの切り返しの早さは男の子の単純過ぎる、アルマへの罪悪感からなんだろうけど、あまりにあっさりだったので、随分とグッとまとめたなぁ感は否めないけれど)、アルマのアホさ(それが可愛いし子供なんだけれど)で締める終わり方は私は大好きだった。
1時間ちょっとという短さはかなりさっぱりしていたけれど、無駄なもの省いて省いた結果のコメディドラマとして観れば楽しかった。
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