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ガラスの墓標のクレセントのレビュー・感想・評価

ガラスの墓標(1969年製作の映画)
4.0
男は見初めたイイ女にするりと入る。若い女も男の危険なエロチシズムに魅せられる。女は危険な男を好むもの。

この’ガラスの墓標’は男と女の甘美なエロチシズムが全編に流れる。主役のS.ゲンズブールの圧倒的な存在感とJ.バーキンの官能的な姿態は、見るものに強い衝撃を与えた。パリのアパートで同棲を始めた2人。瀟洒なアパート、食事、ファッションすべてが豪華で、スタイリッシュ。

もう一人若い男がいる。若い男は男に忠誠を尽くす。男の取り合いが若い男と女の間に生じる。それが結末への引き金となる。女と逃げる男。追う若い男。男は若い男をいつでも殺せた。が、殺せなかった。全てが終わった瞬間に、テーマ曲が流れる。音楽も含めすべてが、いままで見たことの無い洒落たヤクザ映画であった。女の絶叫と若い男の涙が脳裏から離れなかった。
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