グリーンツー

宇宙戦艦ヤマト2199 第五章「望郷の銀河間空間」のグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

はっきり言って面白すぎる。「機動戦士ガンダム」シリーズもそうなんだけど、大人になってから観ると子供の時とは違った面白さを味わえる。

基本的に「組織」の中で生きる人々を描いているわけだから、様々なキャラクターに今の自分、特に職場における自分を重ねて見ることが出来るようになっているからだと思う。

今回の章だと、真田が古代進の兄に「指令」を出して死なせてしまったことを回想するシーンがその典型例。その時の真田の気持ち、古代の兄の気持ち、そしてそのことを古代進に話した時の真田の気持ち、聞いていた古代の気持ち、小学生や中学生が理解するには難しすぎる。でも今の自分の年齢なら、少なくとも中学生だった頃よりは理解できる。

そういう面白さを様々なシーンで見つけることが出来るから、本当に面白かった。

勿論、「波動砲」や「ワープ」も見所の一つ。

この作品が出来た頃は、ヒーローものでも「ロボット」や「サイボーグ」が主人公になるなど、みんなが「科学技術」に夢や可能性を感じていた頃だった。「鉄腕アトム」が「原子力」をエネルギー源にして、更に妹の名前が「ウラン」だなんて、今なら絶対あり得ない設定。更に他にも「銀河鉄道999」とか、「機動戦士ガンダム」とか、宇宙を舞台にした作品も多かった。やっぱり様々な意味で希望や可能性をみんなが持っていたからこそ、こういうパワフルな作品も生まれてきたんだろうね。やっぱりアニメも「世相」があるな~と思った。

あとやっぱり、この作品の主題歌はささきいさおでないとダメだと思った。あの凛々しい声でテンションが上げて、それから観ないとこの作品の真価は分からない。実写版の「宇宙戦艦ヤマト」が今一つに感じた理由の一つは、ささきいさおの主題歌がなかったことだと今更ながら思った。

ささきいさおは日本が世界に誇るべき名シンガーだと思う。彼の歌をカバーできる人、彼以上に上手く「宇宙戦艦ヤマト」を歌える人、果たしてどれくらいいるかな