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HK 変態仮面のkuuのレビュー・感想・評価

HK 変態仮面(2013年製作の映画)
3.5
『HK 変態仮面』
映倫区分 PG12.
製作年 2013年。上映時間 105分。
1992~93年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された伝説的な人気漫画『究極!!変態仮面』を実写映画化。
監督は『勇者ヨシヒコ』シリーズ(面白いんやけど厭きてもて途中でとまってる)など異色コメディを多数手がける福田雄一。
原作の大ファンを公言する俳優の小栗旬が脚本協力として参加。
小栗旬貴様も変態だったのかっ!
主演は当時は若手俳優やった鈴木亮平(孤狼の血LEVEL-2とはえらい違いや)。
姫野愛子役に清水富美加(めちゃ可愛いやん♥️)

ドMの刑事とSM女王を両親に持つ紅游高校拳法部員の色丞狂介(しきじょうきょうすけ)は、転校生の姫野愛子に一目ぼれしてしまう。
そんなある日、愛子が銀行強盗に巻き込まれ、人質にとられる事件が発生。
覆面を被って変装し、強盗を倒そうとした狂介は、間違って女性用パンティを被ってしまう。
しかしその瞬間、狂介の奥底に眠っていた変態の血が覚醒。
人間の潜在能力を極限まで引き出した超人変態仮面に変身する。

毎日の映画ライフ。
そして誰もが経験するマンネリ。
嗚呼、なんだか興奮が薄れてきた。
嗚呼、もっと刺激が、刺激が欲しいっ。
さらなる高みを目指し、そしてより満たしてくれる快楽を求め、小生は禁断の『HK 変態仮面』の視聴と云う快楽のエデンの扉を開けた。
初視聴です。
小生が行き着く場所がここかっ。
究極に仕上がった身体を惜しげもなくさらけ出して魅せる変態仮面。
エロスの極致。
これこそが変態プレイ。
。。どうもここでもなかった。。。

※実際にプレイすると軽犯罪法第1条第20号
公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者を罰すると規定されています、また、迷惑防止条例違反にも触れ逮捕されますのでご注意を。

漫画のファンであれば、当時この実写映画で話題で持ちきりだっただろう。 
当時は全く知らなかった。
知っていたら『変態仮面』VS『レイプマン』(『リイドコミックス』で連載されてた、みやわき心太郎、愛崎けい子による漫画作品)の夢の対決を作者たちにお願いしたのに。
タイトルの『HK』は『変態仮面』の略と後で知り、視聴中、悩み抜いた小生の石頭を呪った。
顔にかぶった使用済みパンティ。
その臭いで力を発揮する主人公のスーパーヒーロー。
将に変態の申し子にふさわしい表現。
小生はその点まだまだ赤子に等しい。
おっぱいフェチにもイマイチ乗れず、パンティにも興味はなく、その領域展開に昇りつめたいが、マダマダ石頭故に難しい面白くない野郎。
羨ましき色丞狂介。
まぁ、そのため、彼の必殺技のほとんどは、敵の顔に己のイチモツをぶつけること。
(タマキンは白いパンツで隠してる) 
色丞狂介に負けぬはタマキンの大きさ!
小生は今だかつて己より大きさタマキンは親父しかみたことがない。(なんの自慢だか)
このような神スーパーヒーローをまともに相手にしない方がいいことは分かっているはずが、各シーン腹を抱えて見てしまう魔力。
流石『神』。
前提条件がいかに浅いかを批判する意味はほとんどない。
むしろ、普通の人が変態行為によってスーパーヒーローに変身するちゅう映画を観ようとするならば、何が待っているのかを十分に理解しておく必要がある。
このパロディ映画を楽しむには、まず、この映画そのものを受け入れる覚悟が必要とも云えるし。その意味では小生は十二分にムッツリ助平なので切符はもってるし覚悟もある。
その覚悟とは、まず、無数の股間ショットを覚悟することであり、それは、喜びや嫌悪を問わず、観客の反応を引き出すために正確にデザインされている。
それには少々辟易されたが、大きさをみて、己の自尊心が擽られる。
彼の特徴である大げさな動きに合わせて、同じく戯画化された悪役たちが登場。
日本の十八番的な敵、何だかノスタルジックさえ感じた。
◯◯・マスクと不可解な名の者たち。
しかし、変態仮面が◯◯マスクたち以上の変態であることを証明し、それを恥じることもない、あのイカれた物まね『変態仮面』に出会うまでは。
どれも投げやりなコメディーリリーフとしてしか機能はしていない。
こないなテーマは、この種の映画ではありえないように思えるかもしれないが、これは自己実現なんやと思う。
それでも、福田雄一監督は、マンガファンにひねくれた楽しみを与えるだけでなく、一風変わった高校生のラブストーリーと、さらに奇妙な青春物語の両方を語ろうとしている。
その価値はある無しにせよ、彼の映画が、股間の顔アップや性的ポーズ、BDSM(B…Bondageボンデージ、D…Disciplineディシプリン、SM…Sadism & Masochismサディズム&マゾヒズム)のテクニックだけではないことは幸運と云えるかな。
このような奇想天外な映画に果敢に挑戦してくれたキャストに脱帽の他ない。
清水富美加は適度に甘く控えめで、ムロツヨシと安田顕は『変態仮面』の敵役にふさわしい不快感を与えている。
しかし、今作品で本当にスゴいし役者魂を感じるのは、主人公のスーパーヒーローを演じた鈴木亮平。 
体格だけでなく、内気で不器用な彼の人格と、パンティーや股間を突き出すなど、明らかに派手なスーパーヒーローの分身をうまく切り替えていることが印象的やった(仮面の彼が鈴木亮平なら)。
でもまぁ、亮平の努力にもかかわらず、今作品の好き嫌いってのは分かれることは間違いない。
控えめに書いても奇妙で、ユーモアのほとんどは顔に出ていて(失礼)、下品なものが多い。
しかし、この映画には紛れもない魅力があり、10代のロマンスとスーパーヒーローというジャンルの中の不穏な倒錯が混ざり合い、見る者を魅了するはず。
個人的には面白い作品でした。
続編は機会があれば見てみるかな。
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