このレビューはネタバレを含みます
母の愛は偉大なり。息子のために自殺し、偽の息子までも愛してしまう。
復讐のために、息子を死においやった取り立て屋の男に、母親だと嘘をつき、近付く。
平気でお金のために債務者を障害者や自殺に追い込む取り立て屋もまた母親と名乗る女に警戒するものの、母の愛にこれまでの行為を反省しだし、その母の死を打ちひしがれる。
復讐で近づいた偽母だが、一緒に暮らすうちに、愛を知らない取り立て屋の男を息子のように愛着を感じてしまい、泣きながら復讐の自殺を果たす。
愛を知った男は、偽母を埋めた場所にかつて等身自殺した男を見つけ、横たわる。
結局、本当に愛してくれる実の母はいないことを知りながらも、偽母の愛が死とともになくなったことに生きる意味をなくし、車に轢きづられるという形で自殺する。
車は赤い線を描きながら、道路を走っていく。