【2014/2/5:ル・シネマ】前2作をリマインド鑑賞しないまま観てしまったけど、却ってそれが良かった気がした。だって、彼らにしてみればサンライズなんてもうずぅっと昔の話だから。ディテールなんて覚えてないくらいがちょうど良い。
正直冒頭の車内長回しで眠気を催したが、観るうちこういう冗長でな退屈さをやり過ごす、所謂「倦怠期」サイドの話であることを理解した。もう夢物語ではない、現実の二人が喧嘩して。セックスしそうでしなくて。キレてホテルの部屋を出るセリーヌが、すぐ戻ってくるとか。そう、大人として現実に生きてたら、大見得切って飛び出したところで、行くとこなんてそうそうないんだよなーと。なにこの気持ち。堪らん。結婚もしてないし40代も迎えてないけど、ああ、わかるよ。
セリーヌのもとにジェシーが現れて、予告でも流れているこのセリフ「あの日出会ったロマンティックな男は、僕なんだよ」、そこに集結するラストは素晴らしく、美しい…とわたしは思ったけど、そこをどう感じたか、どう感じる人生を積んできたか、で捉え方がずいぶん変わってきそう。
こりゃ大人の映画だな。
