ぜん

ビフォア・ミッドナイトのぜんのレビュー・感想・評価

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)
3.8
【出逢いから18年。二人は一緒に。】

ビフォア3部作の3作目。
監督リチャード・リンクレーターが贈る
王道ラブストーリー。

*あらすじ*
6歳から18歳まで12年間撮影した
『6才のボクが大人になるまで』
そして本作でも映画と現実の時間経過は同じ。
若かりし頃の二人は今では子供もいる
立派な大人。

前作での再会から二人は一緒に暮らし、
双子を養った。
騒がしく忙しい毎日。
二人きりで会話をする時間がなかなか
取れずにいた。

二人はギリシャでの休暇を過ごす夏。
友人の計らいで久しぶりに二人きりの時間。

恋は盲目と言いますが、
長年一緒にいるとそうもいかない。
お互い不満は出てくる。
真夜中までの数時間。
二人は本物の愛を手に入れられるのか。

*総評*
前作から9年の経過。
いつまでもロマンティックに
という訳にはいかず。
相手に対して大切な気持ちはあるが、
一方で不満があるというのが、
現実感があってよかった。

一緒に過ごすということは、
自分だけ良ければいいのではなく、
時には我慢することも必要だ。
ジェシーはもちろんセリーヌも
自分のやりたい仕事がある。
活動的で魅力的な女性だけに、
子育てなどに時間を使うことは、
幸せを感じると同時に
自由を規制されている
息苦しさも感じるだろう。
彼女の発せられる言葉はそういう感情から
来るものなのだろう。

3作目も会話はもちろんだが、
景色が美しい。
夕日が沈む海岸沿い。
二人で横並びでいるシーンは、
絵に描いたように美しい。

二人の過去と現在の時の経過を
一緒に体験しているような
素敵な映画でした。
ぜん

ぜん