にっこりくん

真夏の方程式のにっこりくんのネタバレレビュー・内容・結末

真夏の方程式(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

湯川は今回の作品で、物理学者としてだけではなく、1人の人間としての湯川学として、事件に臨んでいる姿勢にとても心動かされました。今回も名推理をしましたが、事実を否定されても言い返さず、つまらない話、として流す素振りは、湯川の優しさだと思いました。結局、非科学的な箇所を訂正され、例えば、父親が辛い苦しいと思ったことはなく、妻も子もずっと愛していたと言った時は、明らかに話がズレているようでしたけども、湯川は表情を帰ることなく、自分の非を認めていました。
今回は、全てを'暴く'というよりも、一人一人のドラマを'紐解いていく'繊細さが伺えました。そのため爽快感というよりも、ゆっくりと共感しながら一人一人の人物像を着実に理解することが出来、事件解決までのプロセスはスムーズに見進めることが出来ました。全員が秘密を持っているという状況も、察していてそれを血のつながっていない父親が最後まで全て背負って居たのも、とても感動しました。全員の'ごめんなさい'が、全て許された謝罪のような気がして、家族愛を感じました。

ここからは個人の解釈ですが、彼らには最後まで選択が与えられてて、最初、成実が無責任だと言った選択は、常に、責任をもって選択をするべきだという皮肉になっていてとても面白かったです。
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