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真夏の方程式のりのネタバレレビュー・内容・結末

真夏の方程式(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

WOWOWでやってた。

沈黙のパレードから遡って観てる中で、沈パレでの『子どもは嫌いではなく苦手』というセリフが今回の『(子どもは)苦手じゃない、嫌いなんだ』にかかってることに気がつけた。

情緒の変化などを逆行で見守る愉しみ。



2017年に原作を読んだ時は、“読後感あまり良くない”が先行していたみたいで、なんかすごく怒ってるようなメモが残っていた。



『全てを知った上で自分の進むべき道を決める』




映画を観ていても、子どもから罪を償う機会を奪うような真似や、子どもを利用したことが結局は大人たちの『自分とその家族さえ良ければ良い』という感情から起因していないとは考えにくいと思わせる部分が耐え難かったし、良かれと思っての最悪のパターンが重なっていくことが本当につらい。もうどうせドラマなら最初に掛け違えたところからやり直してほしい、まずセーフセックスよろ。

せっかく正道方面へ戻るチャンスが舞い込んできたのに、新しい殺人で潰すなんて本当につらいよ。こんなに周りの見えていない愛はやだ。



「あとは、選択の問題です」
ラスト近く、海辺のシーン、冒頭部分の湯川のセリフが効いていて、心が苦しくなる。
その後の駅舎での対話、ごちゃごちゃした感情を束の間ほぐしてくれた。


原作を読んでから6年経っても、“この人たちの愛は不愉快”という自分の感情からしか考えられない。私こそが全てを知ろうとせず狭い視野のまま暮らしているでしょうか。




ロケ地 西伊豆 浮島海岸
ぜったい行きたい!




以下は原作を読んだときのメモ。

自分の家族だけが守れればそれでいいと、亡くなられた方のご家族の気持ちはどうなるんだ、などと恭平くんが悩むときがくる。

現代日本で人を刺殺しておいて、『海を守る』なんてメチャクチャ。大人なんだから、自ら仙波を探しに行けよと思った。誰が身代わりになって、どんな刑に服しているのか、そこまで分かっていりゃその先だって調べられないはずがない。
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