ビターチョコ

俺はまだ本気出してないだけのビターチョコのレビュー・感想・評価

4.2
最高!
傑作です。
(でも再見したら、ちょっと見方が変わったので減点する)

あらすじ
40歳で会社をやめて「何かでかい事しよう!」と思った男が、なんと漫画家を目指し始めます。妻はいませんが、真面目な女子高生の娘がいて、わりと仲良しです。父親とも同居していて毎日が説教です。だけど主人公はいつもどんな時も前向きで、だから……。

全五巻の傑作漫画が原作。
原作を読む前にこの映画を観た。すごく良かったので原作を読むと、映画そのままだった。しかしキャストが美形になっている。原作の主人公は太ったさえない中年男だが、映画では堤真一だから。

堤真一は女性ファンが多いらしい。二枚目で、長身で、元JACだからアクションも出来るし(有能な男性役の)主演が多い。そんな堤ならミスキャストかな、と思ったがピッタリだった。

担当編集者を演じるのは濱田岳で、これがまた良かった。すごく良かった。

不満がない(追記で訂正した)。
すごく楽しかった。
でも一回しか観ていない(2022年1月、再見)。
また観たいと思う映画の一本である。

ところで、このFilmarksでスコアが「3.0」だ。それなりに面白い映画が「3.5」だと思っているので、「3.0」はかなり低い印象である。だが私にとってこの映画は傑作だし、福田雄一監督らしい作品と思う。

似た傾向の映画に『アフロ田中』があると思うが監督は違う。『アフロ』は松居大悟監督のコメンタリーが楽しかった。

【追記 2022年1月8日】
★ネタバレあり
スコア「5.0」にしていたが、「4.2」に変える。理由は。ラストが納得できなかったから。原作を全巻読んだから、かもしれない。でも(私にとって)傑作であることには変わらない。
原作とどう違うかというと、シズオの親友がパン屋を開店するところは同じなのだが、妻子がアメリカに行くことで、彼は自分の息子と会えなくなって絶望して店から消えるのである。
しかし映画では、妻子とともに開店準備をしていた。「福田監督、逃げたな」と思った。あんな元妻と一緒に開店するなんて。誰が変えたのか知らないが、私はその人はこの原作を理解していないと思う(原作者が変更をお願いした可能性があるが)。
だから私はこの映画の監督と脚本を担当した福田雄一という人物に(大きな)疑問をもってしまったのである。

よってこの映画は私にとって傑作だけど、「所詮は借り物かな」とキツイ感想をもってしまった、というわけである。

●追記(2024年4月18日)
今年2月にDVDの二枚組みを手に入れてから2か月以上経った。でも「まだ」観ていない。小冊子も観ていない。さっき開いたら、けっこう情報量が多かった。