ssr701

俺はまだ本気出してないだけのssr701のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

タイトルとあらすじをちらっと見てあまりのダメ人間っぷりに
これはつらいと思ってなかなか見れなかった作品です

ですが見れる期限が迫ってきてるので見てみました
…まあこの理由からも自分もダメ人間の部類であることが
うかがい知れてしまうわけですが…

ところがこの主人公はそんなにダメでもありません
確かにバカっぽい言い訳を繰り返してあきれてしまいますが
何とも言えないポジティブさもあるし
娘からもそれほど毛嫌われてる様子もないです
(まさかの遭遇のあともむしろ絆が強くなっていました)
店長と呼ばれそして監督と呼ばれるところなど
ある意味では幸せ者と言えます

というわけで覚悟はして見てみたものの
予想だにしない違う角度から自分のダメさ加減を攻撃された気になり
わりと冒頭から気力体力を奪われてしまいました

漫画の持ち込みも編集者には半笑いで
時には笑いをかみ殺しながら対応されるので
これは適当にあしらわれてるのだろうと思いきや
それなりの結果を残すという意外な展開でした
ダメ人間とか言ってごめんなさいとひれ伏さなければいけない気分です

そんな自分の浅はかな想像を裏切り進むストーリーに
ふたりの人物(生瀬勝久と山田孝之)が現れてそれに深みを増していき
まるで作品を乗っ取るかの如く未来への希望を描いて締めくくります
騎馬戦でいうところの下がしっかりしてる感じですかね
自分もバカなので何とも下手なたとえですけど
主役は徹底的にまっすぐバカを全うして
それをふたりが支えてるようなそんな印象を受けました

福田監督の作品はふざけ具合が過剰で苦手なものが多いのですが
この作品ではそれが全くなかったのもよかったです

惜しいのはキャバクラでの話が回収されなかったことかな
漫画が佳作をとったことに対しての本当の店長のリアクションも
見たかったかも


あと超余談
ほかの作品でも書きましたがやっぱりゲロのシーンはこんなふうに
映さずに表現するのが良いですね
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