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共喰いの&yのレビュー・感想・評価

共喰い(2013年製作の映画)
4.0
【2013/10/1:シネパレス】原作は読み進めるのが億劫になるほどで、面白さが全く理解できなかったが、青山真治なら…と。どのカットも画作りが素晴らしく(逆光を使ったカットの映画的な美しさときたら!)、スクリーンから滲み出る湿気とイヤ〜な臭い(鰻食べれなくなる)、メランコリックなギターの「帰れソレントへ」、「川」「流れる」といったモチーフを軸に進む展開など、原作に(ある地点までは)忠実なのにこうもわたし好みな世界観になるもんかね、と半ば感心しつつ観た。女性を描き切った映画オリジナルのラストも好感もてたし、女優さんの脱ぎっぷりもよくてストレスレス。ただ、父親のバイオレンス描写が、あえて削ったのか非常に弱く、その一点ですべての動機や葛藤が曖昧になってしまってるのがとても残念。光石研というキャスティングは完璧なのに。演出惜しすぎる!…にしても、なんで一般的な評価が低いのか理解できない。面白かったです。
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