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人類滅亡計画書のレクのレビュー・感想・評価

人類滅亡計画書(2012年製作の映画)
3.4
キム・ジウン監督、イム・ピルソン監督が撮った3エピソードからなるオムニバス。
ゾンビ映画『素晴らしい新世界』、ロボット映画『天上の被造物』、ディザスター映画『ハッピー・バースデイ』と様々なジャンルから人類の滅亡をテーマに描かれる。
2話が断トツで面白い。

1話『素晴らしい新世界』
ウイルスが蔓延してゾンビ化が進行していく世界を描く。
コロナ禍だからわかる情報の不正確さ。
あからさまに旧約聖書の創世記を引用し、最後にテロップまで出しちゃうクドさと物語の凡庸さに辟易するも、特別出演するポン・ジュノと高校生役のマ・ドンソクが見れてよかった。

2話『天上の被造物』
ロボット和尚が仏と崇められる近未来を舞台に、人間とロボットの対立を描く。
煩悩のないロボットの方が悟りを開いていることに違和感がない諧謔さと、自我を持つロボットを危険視する人間の傲慢さを同時に見せる皮肉っぷり。
キリスト教圏の韓国で作られたことに意義がある。

3話『ハッピー・バースデイ』
隕石が地球に衝突するというディザスター・ムービーであるあるの危機に瀕した人類を描く。
追い詰められた人たちの滑稽さとほっこりするシーンを挟みながら、つまらないとんでも設定で着地する。
とはいえ、ペ・ドゥナの笑顔が可愛かったのですべてを許してしまった。
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