メイプルわっふるG

死霊のはらわたのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(2013年製作の映画)
4.0
世間から隔絶された山小屋で、クスリ断ちする妹につき合う一行。地下室にあった古書を開封してしまい最悪を引き起こす。

同名映画『死霊のはらわた』(1981米)のリメイク。
フェデ・アルバレス監督の長編デビュー作。この数年後『ドント・ブリーズ』で大成功。

オリジナル版の低予算・勢い・古臭さを、スマートで現代風なスプラッタに仕立て上げた良作。

もともと骨子が単純なだけに、好きなだけアレンジできる自由さは面白さを倍増。
処刑めいた儀式、痛グロい人体損傷、端々に盛り込まれたネタ。そしてそれを具現化する進化した特殊メイク。
現代ホラー映画の一本として見ても秀逸な出来。むしろレジェンド作品のリメイク故に、評価を控えてしまうところが無きにしも非ず。オリジナルは、リメイクが敵わない(はずだ)からこそレジェンドなのだから。

またリメイクの強みとして、矛盾していた映像と設定(オリジナル版)に手直しが入り整合性を増している。

オリジナル:悪霊視点 →リメイク:冒頭は俯瞰気味となり、映画としての景色に 悪霊ではなく神視点
オリジナル:悪霊が人に完全憑依 →リメイク:人は生贄 取り憑き操られてしまう存在
オリジナル:悪霊は家に棲息 →リメイク:森や木陰を彷徨っていることに

イラスト付きでわかりやすくなった"死者の書"。
そんな存在そのものがレアな書物の説明を、記録テープ(オリジナル版)なしにどう辻褄を合わせるのかと思いきや。まさかのエンクレでぶち込んできた。
おかげでスッキリ。そして謎追加。続編の絡みか?



雑記メモ → ネタバレコメ

2021.01.24 WOWOWシネマ
2020.11.28 WOWOWシネマ