WOWOWでの放映で二度目の鑑賞。
信念を貫いた少年“H”
以前レンタルをした際にはタイトルの“H”を、恥ずかしながらヘ○○イのHと変な想像をして観る意欲は湧きませんでした。ところが皆さんのレビューでそんな事はない立派な作品と知り改めてレンタルした笑い話がありました。
私たち昭和の世代には懐かしい街並みを舞台にした作品でしたが、『三丁目の・・』シリーズとは異なり戻りたくない時代でした。イニシャル‘H’の肇少年が主人公ですがキリスト教信者の家族に生まれ、太平洋戦争に突入した国情と周囲の民衆の想いに強く疑問を抱き続ける。しかし、自らの信念は決して折れる事無く貫き通す。
家族を守る為に信念に逆行する生き方をしていく洋服縫製業の父親に尊敬を失いかける少年だったが、やはり父親への思いは崩れる事はなかった・・・。
私たちの父親世代の経験でしょうが継承されている想いを改めて思い起こさせてくれる作品で、原作者の少年時代の自伝との事ですが良い作品を残してくれました。
しかし、民意と云うものは何なのでしょうか・・。作品の時代は軍策・・そして今はネットに左右されている事が多く感じます。
時代に左右されずに生き抜くのは難しい事なのでしょうか?