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夏の終りのaaaakikoのレビュー・感想・評価

夏の終り(2012年製作の映画)
4.0
毎年この日は神戸で撮影された映画を見ているのですが、今年は淡路島中心に兵庫県でロケが行われたこちらを鑑賞(2度め)。
瀬戸内寂聴の原作で、舞台は昭和30年代の東京、鎌倉。

内容は、大好きな小林薫が出ていることや淡路の風景の美しさ等をさっ引いても、わたしは好きな作品なんですが、冷静に考えるとつまんない話です。
ただとにかく、昭和の家や、夏の終りの風景、坂道の鎌倉、真夏の選挙事務所など風景が素晴らしく、そこで満島ひかりがあいまいな顔でボーっとしてるだけで良い。ネコと遊ぶ小林薫や、満島ひかりと綾野剛が歩く二股にわかれる夜道とか、綾野剛の汚いアパートの部屋とか、最高なんですよね、暗さが。
いやー、それにしても本作の小林薫は本当〜にクズみたいに寂しい男だった。
満島ひかりや綾野剛が絶賛されててまあ確かに2人は良かったけど、小林薫の渋みの前ではまるでお子様。タバコの火のつけ方からして違います。
これは、知子(寂聴)ではなく、小杉という弱い男の物語だったのではないかな。


で、本作は、淡路島や神戸市、加古川、姫路など、オール兵庫県内でロケが行われたそうです。
作中、満島ひかりが海をのぞむ美しい棚田の道を自転車で走っていくシーンがありますが、あれは淡路島の有名な棚田です(夕日が有名)。
また、神戸市内にある旧キャバレーでたびたび撮影に使われている「クラブ月世界」も出てきました。
満島ひかりと綾野剛が夜道を歩くシーンは、よくできた裏道だったけど、あれもどこかでロケしたのかなあ。セット?


1月17日を迎え、あらためまして阪神・淡路大震災で犠牲になった五千人以上の方々のご冥福をお祈りするとともに、このたびの能登半島地震で被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
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