OASIS

モンスターズ・ユニバーシティのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

マイクとサリーが何故NO.1の怖がらせ屋になれたか、二人の友情はどうやって育まれていったかを大学時代にさかのぼって描いている。

もうピクサーの栄光の時代は終わったのかもしれない。
本編前の短編もつまらん。
雨降ってんのにわざわざテラスで傘さしながらお茶飲む奴がいるかよと。
本編も面白くないわけでもないし、かといって特別面白かったというわけでもない。
年々クオリティの低下するピクサーのアニメーション作品の中でも、特にどうでもいいような位置。
CG技術は格段に進化していて大学内の風景とそこで各々動いているモンスター達を見ているだけでも楽しい。
大学内の仲間たち「ウーズマ・カッパ」の面々も実に個性的。
ただ、外見では十分に個性的だけれど内面はそれほど掘り下げられず残念でした。
学内ヒエラルキーの最高位置のやつが弱いものを虐めるという構図のキツさを盛り込んでくる大人向けテイストもあり。
しかし露骨すぎて引く。

一番気になったのは、「怖がらせ大会」の決勝戦。
主人公達はズルして勝ったのがわかったのだけど、ロアーチームにその後のフォローが何もなかった事。あきらかに彼らが実力では上回ってたわけだし。
それに、マイクが怖がらせやの殿堂でトロフィーを覗き込むシーンで、鏡のようにみょーんと伸びているのを見せていたので、てっきり鏡を使って自分を大きく見せて大勝利みたいな展開があると思ってたのに何もなかったし。
あのシーンの意味はなんだったのかと。特に意味はなかったのかな。
ただあの勝ち方だけは何の個性もなかったので、やっぱり特別な演出が欲しかったよな、とは思った。
結局はズルだけど、一応重要なシーンだと思うし。

画面が賑やかだし、基本ドタバタで、シナリオも自信喪失からの挫折、そして復活といういつものピクサーの王道で何の捻りもないように見えた。
ただ、こうやって二人が成長していって前作のような関係になっていくんだなと思うと感慨深い気分にはなります。
それにしても、マイクは結局サリーの補佐的位置についてしまったけどそれで満足なのかとも思ったけど。

かつて感じたピクサー作品に感じた、感情を呼び起こされるようなメッセージ性とかテーマを全く感じず、本当に薄っぺらいものになってしまった。
なんだかんだ「メリダとおそろしの森」よりは面白いですけど。
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