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樹海のふたりのtheocatsのレビュー・感想・評価

樹海のふたり(2013年製作の映画)
3.0
樹海への好奇心が募る

芸人インパルスの印象がが勝ちすぎてしまったのはマイナス要因としても、樹海内風景と彷徨自死のさわりを描いた内容は悪くなかったように思われる。

各エピソードの抑揚が淡々とし過ぎインパクトに全く欠けてしまったが、実際の出来事が全て劇的ということもないだろうから妥当な演出なのかもしれない。
ただ一つ気になるのは、板倉の奥さんの心中未遂は雰囲気的に霊障的なものだったように思えたこと。前後の脈絡が描かれておらずそのまま過ぎ去らせてしまったのは不可解。それも「ことさら劇的描写する価値のないエピソードの一つ」ということか・・・

樹海自殺の撮影取材に今後も絡め続けられるであろう板倉(それとも堤下のように職業替えするなどしてきっぱり縁を切ったのかは分からなかった)、その撮影写真を絵に画くことが出来るようになった板倉の障害子息。考えようによっては板倉が蘇生を試みた自殺者の霊魂が障害児にポジティブな助けをもたらしたということなのかもしれない。無理やりのこじつけ解釈だけど笑

やるせないこととして、烏丸せつこがあんな役をあてがわれたこと。せめて堤下と一緒になれればまだよかったのにね。
烏丸せつこの悲しみが乗り移っての評価3

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