サガン

まぼろしの市街戦のサガンのレビュー・感想・評価

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)
4.3
◆狂っているのは誰か◆
名作の誉れ高きフィリップ・ド・ブロカの反戦コメディ。

精神病院の患者たちがキュート!
戦争で無人になった町を彼らが生き生きと練り歩くと、争いの無いカラフルなユートピアに来たようだ。
奔放で幸せいっぱいな彼らにドイツ軍・イギリス軍ともに振り回されるところが可笑しくて最高。
戦争映画なのに童話のような可愛らしさがあるんですよね。

そんな彼らも戦争の狂気には夢から覚めて鼻白んでしまう。
"興醒めだよ、アンタたち変だね"
と言わんばかりの目つき。
澄んだ目で狂ってるのはどっちか?を問うてきます。
「冗談が過ぎる」ってセリフには笑っちゃいましたがw

最近は第三次世界大戦の可能性も出てきたようで…
人間っていうのは実に困ったもんです。
たくさんの方に観ていただきたい作品でした。
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