滝和也

フィギュアなあなたの滝和也のレビュー・感想・評価

フィギュアなあなた(2013年製作の映画)
3.3
エロっす…。
男の妄想フル回転。

まぁ良いですよ。
すげぇ頑張ってる。
佑君も心音さんも。

在りし日の日活の作品
に及ばずとも遠からず。

「フィギュアなあなた」

パワハラにあい、会社をクビになりかけ、自暴自棄になったついてない男、内山は夜の街で半グレに喧嘩を売り、殴られ、逃げ出した。逃げ込んだ廃墟に、捨てられたマネキン…。その中の一体は人ソノモノで…。

80年代にマネキンと言うハリウッド映画が確かありましたね。そちらは純粋なラブファンタジーでしたが、こちらは完全なるエロファンタジーです(^^) 男の内なる妄想が露骨に前面に出たら、こちらの方がリアル(笑)

日活ロマンポルノは確か10分に1回はエロを入れるルールでしたが、それに近いもしくはこちらの方が多い。なにせ佐々木心音がずっと脱ぎっぱなしの上、曝け出しっぱなし。カメラの視点も常に男の本能のままですからね。徹底し過ぎてますよ(笑)まぁ全開すぎてエロくないと思う方もいるかもしれない。

この作品、佐々木さんあっての作品ですね。彼女がいるから成り立つ。ラブドール役みたいなもんですからね。よくぞここ迄割り切ったと言うか、凄い度胸。まぁ…あちらの世界の皆さんは全員そうなんだけど…。(勿論尊敬してますよ)石井監督は確かにエロス全開でキレイに撮りますし。やりがいはあるし、話題にも常になりますからね。

また佑くんは柄本の家系であることを証明してくれてます。こちらもクズ男、ついてなくて、堕ちる男をリアルに演じてました…。こちらも中々無い役でやりたくなるのもわかりますね。ドラマで2枚目を演る前ですし、柄本の血をこちらの方が感じます。

前半の出会いまでが長く、暴力シーンで繋ぎ、その出会いのシークエンスまでで半分尺を使っていて、アレ?って最初思ったんですが、なるほどと。やること後半は実は余りない(笑)妄想もネタ切れてますかね(笑)暴力シーンで繋ぐのは石井監督十八番ですし…。またこの作品、どこからが妄想なのかと言うのがポイントになってくるので、そこは考えながら見ると意外に楽しかったりします。ただ堕ちていくカタルシスみたいなものは嘗ての日活ロマンポルノの石井作品にはファンタジーですから勝てないですよね。情念みたいなものは無い。

ただ…何より佐々木心音がエロス。この美しさに眼福。そこは彼女を魅せたいと言う作製者の意図が伝わってきてますからね。そこで加点してます。
滝和也

滝和也