yoshimi

シャニダールの花のyoshimiのネタバレレビュー・内容・結末

シャニダールの花(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

綾野剛目当てで観ました。笑
しかし、綾野剛も黒木華も、伊藤歩も古舘寛治も、みんな演技派な俳優さんばかりでした。伊藤歩はちょっと狂気を感じる役が上手いんだよな…昼顔のときの役柄といい、こちらでも鳥肌立ちそうになった。(演技上手くて、もちろん良い意味で)作品自体もアーティスティックでミステリアスなので、キャストがマッチしていたと思う。

人に寄生する花は、人を滅ぼす。
終始内容が哲学的で解釈がとても難しい。つまり、普段は人が自然を育てたり管理しているはずだけど、本当のところは本来人は自然に包まれているということ。管理され、人が生きていられるのは自然、すなわち花があるから、という意味なのかな。自然は恐いのだ、畏怖の念を抱き示す存在なのだ、ということなのかな。という解釈をしたんですが、ちょっと難しい…。

「とっても静かで、とっても幸せ。」

このセリフがすごく印象的だった。本来生き物が存在する場所は、おそらくいがみ合いもなく、静かで落ち着いた場所。京子と大瀧くんが入り込んだ(還った?)不思議な世界は、いがみ合いもない、静かで揺れ動かない場所だったのかな。そこは地獄なのか、はたまた天国だったのか。
監督の解釈が知りたいところです。哲学的すぎて評価が割れそうなところですが、わたしは雰囲気は好きかなぁと。

それにしても綾野剛最高だった…。あの儚くてどうしようもない感じとか、そんな役がぴったりだよね。眼福でございました!
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