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21ジャンプストリートのYYamadaのレビュー・感想・評価

21ジャンプストリート(2012年製作の映画)
3.9
【ブロマンス映画のススメ】
~恋愛ではない男性同士の熱い関係

◆本作が示す「ブロマンス」:
 高校時代からの腐れ縁、潜入捜査の
 パートナー
◆作品のジャンル:
 ポリス・コメディ

〈見処〉
①B級作品風?大ヒット・コメディ
・「21ジャンプストリート」は、ジョニー・デップがブレイクした1987年 - 1990年の同名テレビドラマをベースとする、2012年製作のコメディ映画。
・オタクの青年シュミット(ジョナ・ヒル)とスポーツマンのジェンコ(チャニング・テイタム)は、同じ高校を卒業後、ポリスアカデミーで再会。キャラクターの異なる2人は意気投合、互いの苦手分野を補完しあい、アカデミーを卒業。
・警察に入署後、2人は童顔だからという理由で「21ジャンプストリート」にある教会を事務所とする犯罪特別捜査課に配属。彼らは青年犯罪を撲滅すべく、潜入捜査官として新種のドラッグが流通する高校に潜入。久しぶりの高校生活をエンジョイしつつ、ドラッグのディーラーに接近していく…。
・本作は日本未公開のB級おバカ映画と思いきや、主演2人はすでにハリウッドで認知された気鋭の若手俳優、監督は後に『LEGO ムービー』『スパイダーマン: スパイダーバース』を製作するフィル・ロード&クリストファー・ミラーと豪華な布陣。
・設定が似通う『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』のパクリにならないよう、脚本家のマイケル・バコールとジョナ・ヒルにて構築されたストーリーは、非常にフレッシュで爆笑ポイントも多い優良作である。

②ハリウッドの重要人物、ジョナ・ヒル
・本作の主演、原案、製作総指揮を務めるジョナ・ヒルは、友人の父であるダスティン・ホフマンに進められ俳優の道に。ユーモラスな体躯を生かし『40歳の童貞男』(2005)や『もしも昨日が選べたら』(2006)などコメディ分野でキャリアを重ね、『
スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)で映画初主演。
・コメディ以外の作品においては『マネーボール』(2011)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)にて、たて続けにアカデミー助演男優賞にノミネートされるなどの大躍進。
・近年では『Mid90s ミッドナインティーズ』(2018)で映画監督デビューを果たしている、ハリウッドの重要人物である。
・2012年に製作された本作でも、ハリウッド主演作品を控えるチャニング・テイタムを抑えて、冴えない小肥りの青年ジョナ・ヒルがエンドクレジットのトップ(主演)を張っているのは、29歳であった本作公開時点にて、彼のポジションが確立されていたことを意味する。

③結び…本作の見処は?
○: 非常に良く出来た脚本。主演2人がドラッグにてトリップするシーンはなかなかユニーク。
○: 本作のヒロイン、ブリー・ラーソン。本作の3年後にアカデミー主演女優になるとは思えないほど、芋臭くオーラがないが、等身大の演技が見れる。
○: 某ハリウッド・トップスターによる、超豪華なカメオ出演(&無駄遣い)は必見。
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