「お前の罰はお前がお前として生きることだ」
ジーンの「私たちは誰だったの?」がせつない、台詞でなければあそこでどう歌ったのだろう。
セリーヌの『家』も……彼女こそ誰なんだろう、誰でもない人か。
映画の有り様以上に、世界の仕組みたいなものに見捨てられる感じがした。
「君が仕事を続ける原動力は?」
「始めた時と同じ 行為の美しさ」
「〝美しさ〟? それは見る者の瞳の中にあるという」
「見る者がいなければ?」
「人間はもう見える機械を望まない」
「そうだ もはやモーターを欲しがらない もはや行為を望まない」