ーcoyolyー

ダイダロス 希望の大地のーcoyolyーのレビュー・感想・評価

ダイダロス 希望の大地(2012年製作の映画)
3.4
馬凄い、馬。馬映画。ノーザンホースパークなんかではお目にかかれないような馬。騎馬民族のプライド感じる。めっちゃ金かけて馬用意してるの分かる。サラブレッドのような歪な存在ではなくて生活してる馬。日常生活に不可欠な馬。そして私らがチャリ乗りこなすみたいにそんな馬を乗りこなしてる。あとカザフ語。カザフスタン映画ってロシア語なのかカザフ語なのか気になってたんですよ。カザフスタンの人ってロシア語の方が達者な人が多いと耳にしていたので。でも割とすぐロシア語ではないのは分かったのでカザフ語なんだろうなと。それで暫く聞いてカザフ語らしき言語はトルコ語に音が似てるなと気になってきて調べたらやっぱりテュルク語族でした!私というかduolingoがぱない。主に仏韓露語を勉強したかったんだけど日本語版にロシア語なくて英語版使えるかな?とおずおずと登録してみたら何とかなりそうだったのでロシア語ついでにポルトガル語ラテン語ギリシャ語アラビア語と追加して最後におまけに何となくトルコ語も登録して1ヶ月くらい、一番手応えが掴めず不安になっていたトルコ語もちゃんと身につき始めてる!(トルコ地震のニュース、現地語が意味は分からないながらも文字を追ってると何となくそれ風な音に自動的に変換されてることにもビビった)(最近エスペラント語も追加したので計9ヶ国語毎日ちまちまやってます)(疲れた時に癒されるために日本語も英語版で遊んでます)

テュルク語族ということはカザフ語とロシア語は文法が全く違うことになる。どちらかが得意な人は逆の方が苦手な人も多いという理由が今分かった。トルコ語、私が学習している他の言語と全く言語体系違って単語からほとんど類推できないんですよ、そして言語体系や文法が違う割にはハングルやアラビア文字のような固有文字ではなくアルファベット表記なのでSOVなのについついSVOで並べてしまいがちで混乱してしまう。

そして最後に名前が出てくるナザルバエフ大統領。私がこの人に関することで強く印象に残っているのは日本のスケオタがカザフスタンのアイスショーに行きたかったんだけどビザの用意が大変で行けなかった人が多かったと聞いたデニス・テン様(ソチ五輪男子シングル銅メダリスト)が「それは残念ですから国に帰ったらちょっと話をしてみますね」と日本のメディアに告げた数ヶ月後、日本からカザフスタンへの入国要件がめっちゃ緩やかになったことです。国民的英雄のスケーターが直接大統領に話つけて決定実行までのスピード感たるや、これが独裁政権か……と感心したんですよね。

国の金も大量投入したであろう国策映画で使うのがロシア語ではなくカザフ語の独裁政権。昨今のウクライナ情勢を他人事としては見ることができない国であり、ロシア語話者の方が多いのにあえてカザフ語使ってことはロシアには思うところもあるであろう国。何というか我々は独裁政権=悪と脊髄反射で決めつけがちですが、じゃあシンガポールはどうなの?というような側面もありますし、あのロシアと国境を接している旧ソ連構成国の事情を詳しく知らずに口を挟むことはしてはならないんだと思う。

まあでもさ、とにかく馬だよ馬。この映画での馬の撮り方観てるとこの国の魂みたいなもの伝わってくるよ。私は同級生のお兄ちゃんの同級生が社台の三兄弟の誰かの息子の吉田さんとか割と近所のお医者さんが馬主でG1馬持ってたってくらいの距離感、JRAの海の見える競馬場まで自転車で30分もかからない土地で育った道産子だから馬にはちょっと五月蝿いんだよ。ノーザンホースパークはあれはあれで必要なの分かってるよ、でも文化の分厚さがやっぱ違うわ騎馬民族。

※北海道は北海道でプロサッカーチームのFW登録選手にノーザンホースパークからレンタルのポニーがいたり他にもちょくちょくおかしな登録選手がいて、そういう愛おしい文化はあります。
https://www.consadole-sapporo.jp/team/topteam/
https://www.northern-horsepark.jp/horse/ponyshow/
https://instagram.com/pony_cicci77?igshid=YmMyMTA2M2Y=
https://youtu.be/ODPfiKyN_Nw
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